「22時に投稿しろ」に根拠はあるのか
投稿時間と投稿の型の差は、いまのデータでは偶然と区別がつきません。差が出ていないのではなく、差が出ていても偶然の範囲に収まる、という意味です。
·1,627件(2026-09-17 〜 2026-09-23)
「22時に投稿しろ」「1行目は断言で始めろ」。 この種の助言は大量に流通していますが、根拠のデータが示されていることはまずありません。 こちらで実際に確かめた結果を書きます。
結論から言うと、どちらも現時点では偶然と区別がつきませんでした。
差が出ること自体は、何の証拠にもならない
先に理屈の話をさせてください。ここが分からないと、以下の数字の意味も伝わりません。
投稿を24の時間帯に分けて、それぞれの中央値を出したとします。 すると必ず、いちばん高い時間帯といちばん低い時間帯が生まれます。時間帯がインプレッションに何の影響も与えていなくても、です。
区分が多いほど、また1区分あたりの件数が少ないほど、この「見かけの差」は大きくなります。 24区分に数十件ずつ配れば、まったくの無関係でも数倍の開きは普通に出ます。 だから「20時が最も高かった」と言えても、それは何も示していません。
確かめ方
やることは単純です。インプレッションの値はそのままに、時間帯のラベルだけをランダムに貼り替えます。 こうすると、時間帯と伸びの関係は完全に消えます。 その状態で同じ「最大÷最小」を計算し、1,000回繰り返して分布を作ります。
実際の差がその分布のありふれた場所に落ちるなら、 観測された差は偶然で説明がつく、ということになります。
時間帯
実際に観測された差
5.1倍
24区分、最小 21件
ラベルをでたらめに貼り替えたとき
4.2倍
95%は 7.5倍 以内
p = 0.290。 でたらめに貼り替えた1,000回のうち290回は、 これ以上の差が出ました。時間帯で伸びが変わるとは言えません。
投稿の型
実際に観測された差
1.7倍
8区分、最小 12件
ラベルをでたらめに貼り替えたとき
2.3倍
95%は 4.8倍 以内
p = 0.849。 観測された差は、ラベルをでたらめに貼り替えたときの典型値 (2.3倍)とほとんど変わりません。ノウハウ型だから伸びる、逆張り型だから伸びる、とは言えません。
参考までに、中央値がいちばん高かったのは「報告型」(230、74件)、いちばん低かったのは 「引用反応型」(132、12件)です。 この順位を根拠に投稿の書き方を変える必要は、いまのところありません。
「差が無い」ではありません
ここは正確に書きます。検定が通らなかったことは、差が存在しないことの証明ではありません。 「この件数では、あるともないとも言えない」という意味です。
本当に差があっても、それが小さければ、件数が増えるまで検出できません。 データが貯まれば結論が変わる可能性は十分あります。 このサイトは毎日データを足しているので、上の数字は日々更新されます。記事を書いた時点で固定した数字ではありません。
では何を見ればいいのか
同じ検定を通ったものもあります。メディア種別とリンクの有無は、 偶然では説明しにくい差が出ています。
時間帯を気にして投稿を溜めるより、そちらに手をかけたほうが根拠はあります。 もっとも、それも「後から数えた相関」であって、 因果関係が確かめられたわけではないことは、記事の中で書いたとおりです。
時間帯ごとの実測値は投稿時間、 型ごとの内訳はバズの型で見られます。 どちらのページにも、この検定の結果を先に表示しています。